8月3日の夕方に東京築地の場外市場で火事があり、14時間かかってやっと消火されました。

築地市場は場内と場外に分かれていて、場内市場は業者(プロ)を対象にしているのに対して、場外市場は、一般客を対象に鮮魚、加工物などを販売していることから、最近は観光客にも人気のスポットになっているそうですね。

出典:https://matome.naver.jp/

ところが、今回のこの場外市場の火事で木造の店舗7棟計935㎡が全焼してしまいました。

もちろん、家事を免れた店舗も他にありますが、当分は再開が見送られることになるかもしれません。

家事のニュースを報じている時、ワイド番組の司会のアナウンサーが、「僕の大好きなラーメン店の井上さんがあそこにあるんですよね。大丈夫なんでしょうか?」と心配していましたが、どうやら火元は、そのラーメン店の「井上」のようです。

今回は、「井上」の店舗再開の時期や見通し、損害賠償責任はどうなるのか等について、調べてみました(^^♪

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ラーメン井上

出典:http://blog.livedoor.jp/stylehide/

✤住所:東京都中央区築地4丁目9番16号

「築地で一番行列ができるお店」として有名なラーメン屋さんです。

アメリカの「ニューヨーク・タイムズ」が、「One Noodle at a Time」と大きな見出しでこのお店を紹介したことがあり、世界的にも有名になりました。

1966年(昭和41年)の創業以来、メニューはたった1つ、「中華そば」だけ!

店内に椅子はなく(というより、店内は調理場のみ)、お店の横と歩道にテーブルが置かれているので、そこで立ったまま食べるというスタイル!

立ち食いそば形式なので、ずらっと行列になっているにもかかわらず回転が早く、割と早く順番が回って食べられるようになっています。

味はあっさり系。

1日1,000杯以上の注文があるというぐらい、人気のラーメン屋さんです。

出火原因は?

「ラーメン井上」は全焼してしまいました。

というより、火元のようです。

警視庁築地署は「ラーメン井上」の厨房付近が一番焼けており、出火元と断定したということです。

出火原因は、コンロの熱がステンレス板を通じて内部の可燃材に伝わることにより発火する「伝導過熱」ではないかと考えられています。

昨年、都内では「伝導加熱」による火災が20件以上発生しているそうで、大半は飲食店からの出火だったそうです。

「ラーメン井上」の厨房のコンロ脇の壁は木材の表面にステンレスの板を張った構造で、板の裏側が激しく燃えていたそうです。

出火当日の3日は午前4時半から午後1時半まで営業し、閉店後の調理場で、男女3人の従業員がスープの仕込み作業をしていたそうです。

出火原因と考えられる壁際のコンロで数時間、ずんどう鍋を火にかけ、4時頃にガスの元栓を閉めたことを確認して、従業員全員が退店したとのことで、そのあとに出火したと考えられます。

賠償問題の行方は?

出火原因が「ラーメン井上」だと断定された場合、「ラーメン井上」に賠償問題が出てきますね。

類焼した他店舗の家賃などから換算すると、被害総額は数億円に上るとみられているそうですが、具体的にはまだ分かりません。

民法の損害賠償責任発生の要件は、「故意または過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」(第709条)です。

今回、「ラーメン井上」に過失が認定された場合、損害賠償責任は発生します。

ただ、火事の場合、「失火責任法」という特別な法律が適用され、単なる過失であれば責任は負わない(故意または重過失ある場合のみ責任を負う)ということになります。

これは、木造家屋が多い日本では単なる過失による失火の場合に責任を認定してしまうと賠償金額が莫大となって事実上責任を果たせなくなるからという趣旨で制定された法律です。

 

ちょっと事例は違いますが、2016年12月に、新潟県糸魚川市で中華料理店が出火原因で商店街及び周辺の住宅街に延焼するという大規模な火事がありましたね。

この時は、火元となった中華料理店の店主が「火に鍋をかけたまま外出した」ということが原因でした。(単なるか過失ではなく、重過失と考えられます)

これに対して、「ラーメン井上」の場合は、コンロの消火を確認して退店していますので、過失の程度が全く違いますね。

出火原因が「伝導加熱」という場合、目には見えないところからの出火ということで「過失」さらに「重過失」の認定は難しいと考えられます。

以上から・・・

「ラーメン井上」は、類焼させてしまった他の店舗に対しての損害賠償責任は負わないのではないでしょうか。

 

ただ・・・

築地市場は、東京都の公設で、「ラーメン井上」の店舗は、東京都から借りているものと考えられますので、大家さんである東京都に対しては、失火による責任は負わないものの、借りていたものをもとの状態にして返すという意味での債務不履行責任(民法第415条)は負います。

営業再開はいつ?

営業再開は当分、めどが立たないでしょう・・・。

全焼した区域にはカフェ、総菜店など20店舗近くあり、いずれも完全復旧まで1年近くかかる見通しだということです。

「ラーメン井上」の場合、火元でもありますので多店舗よりも先に営業再開をするということが感情的に許されるかどうかという微妙な問題もありますね・・・。

 

まとめ

今回は、東京築地の場外市場の火事の火元とされた「ラーメン井上」について、「ラーメン井上の営業再開はいつ?出火原因や賠償問題の行方も!」と題して紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

昔から「ケンカと火事は江戸の花」と言われてきましたが、何もかも一瞬のうちに無くなってしまう火事は嫌なものです・・・。

早期の回復を願いたいものです。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。ちょっとだけでもお役に立てればうれしいです(^^♪